2023/09/14 12:52



水彩画の風景において、木は欠かせない存在でありながら描くのが難しいと言われます。
まず葉のタッチ、これが初めから上手く描ける人はなかなかいません。私も最初は下手でした。
しかし、数をこなせば手が覚えて確実に上達します。
このブログでは、木を魅力的に描くための実践的なコツを紹介します。
コツをつかんだ上でたくさん練習しましょう。
そうすれば必ず満足のいく木、および水彩画が描けるはずです。

1.木の形状、葉の形状を観察し、なぞって練習する


葉のタッチは樹種によって細かく違いますが、大きく広葉樹と針葉樹で分けられます。
広葉樹は葉が丸みを帯びて横に広がっていくイメージ、針葉樹は葉とがっていて上の方へ伸びているイメージです。
それぞれよく観察して、まずは輪郭をなぞってみてください。
コツは凹凸が均一にならない事、線に強弱や抜けを作る事です。
たくさん練習しているうちに手が覚えて葉のタッチが描けるようになります。

2.手順を追って描いてみます


幹、枝、葉全体のボリュームを描きます。
葉のかたまりをいくつか分けて描きます。
かたまりを目安に葉のタッチを入れます。
枝と葉の隙間から見え隠れするように描きます。

3.遠近感を表現します。


手前にある木と遠くの背景にある木では描き方を変えます。
遠くに行くほどタッチと形を単純にしましょう。

4.影を入れて着色


まず光が当たっている一番明るい葉の色で全体を塗ります。最初は水をたくさん含ませた絵の具で塗ります。
最初の色より少し濃くした色で、葉のかたまりごとに影を入れます。
さらに濃い緑で仕上げの細かい葉のタッチで影を入れます。
緑の影色は、青、紫、赤などを入れると作れます。
最後に幹と枝を葉から見え隠れするように塗ります。

5.背景、季節や気候による色の選択

同じ緑でも様々な緑があります。
遠くの緑は青くかすんだ薄い緑、近くの緑は濃く鮮やかな緑になります。
春は新芽の黄緑、夏は新緑の緑、秋冬は紅葉や枯葉、深く落ち着いた緑を使うと季節感を出せるでしょう。
晴れた日は鮮やかな緑、曇りの日はくすんだ緑にすると良いです。



6.まとめ

木を美しく描く水彩画のコツは、基本的な形状から葉のタッチ、遠近感や光と影の表現、季節など多岐にわたります。しかし、練習と実践を繰り返せば、手が覚え、徐々にスキルを向上させることができます。木の描き方をマスターして、魅力的な水彩画を描きましょう。