2021/09/13 12:11
透明水彩を始めてしばらくたった時、
この色はなんかザラッとしてるとか、不透明っぽいなど
どうも絵の具の色によって質感が違うな、と思いました。
とはいえあまり深く考えずただ色の違いとして使っていました。
先日、図書館でスケッチの参考資料を探していてふと目にした本。
「見たい!聞きたい!透明水彩!」
有名画家と画材メーカーの化学者の対談形式で、
絵の具をはじめとる画材の種類やつくり、特性を詳しく書いてあり、
時にマニアックすぎてついていけない程でしたが
とても楽しく読みました。
中でも私がなるほど!と思ったのは、
無機顔料と有機顔料があり、有機顔料の方が鮮やかな色で、粒子が小さく、透明度が高いものが多い
色によって一つの顔料のものと複数の顔料のものがあり
複数の顔料×複数の顔料を混色すればその分濁りやすくなってしまう
それも一概にこう、というわけでなく様々な要素が重なり
画材メーカーのプロでも一筋縄ではいかない様子がわかりました。
その他、
顔料の粒子が大きくつぶつぶができるグラニュレーションや
色の紙への染み込みやすさを表すステイニング
3原色または6原色を使って混色する色選び
色ごとの使用顔料
固形とチューブの違いなど
興味深いことがたくさんでした。
個人的には
有機顔料に俄然興味を持ち、少し試してみたいと思いました。
3原色にも使われており、色が鮮やかで透明度が高いので純粋な色ができそうな気がします。
そして広い面を塗るときなどに絵の具の伸びが良いのではないかな、と予想しています。
しかし、有機顔料の色はあまり自然界で見慣れない少し激しい色なのでそのままでは使いにくかったり
鮮やかだから良い色というわけでもありませんし、くすんだ色も魅力的です。
色の特性を理解しながら使えると、さらに創作が楽しくなるのではないかと思います。